漫画「島さん」分冊版4話のネタバレ
冒頭、自宅で金勘定に精を出す島さん。険しい表情。背中のいかつい刺青も相まって非常に怪しい何かをしているように見える(笑)
翌日、コンビニのレジに立つ島さん。同僚の子関からお札数えるのが早くて綺麗だと褒められていく。実は少し前にお釣りを間違えて1000円多く渡してしまっていた島さん。
店長に怒られた事もあって金勘定の練習を自宅でして基礎レベルを上げていたのだ。
二人の前に姿を現す店長の沢みなみ。レジのお金をつねに必要最低限にしておく事を指示していく。その理由は強盗が来ても被害が最小限に済むようにであった。
子関が尋ねる。
「島さん、レジ金の管理バッチリですよね、すでに店長から大目玉もらったんですか?」
昔、夜勤にいたヤネさんに徹底的に教えてもらったと伝える島さん。
彼との思い出が蘇っていく。
よくレジ金抜くのを忘れてうヤネさんから指摘されていた島さん。
同時にヤネさんはアイスの中身を割るイタズラ犯を捕まえていた。子供達だった。そんな彼らと戯れ、逃げられ、ヤネさんに問う島さん。
「あの子達いいの?確か連絡先と学校名聞いとくように店長いってたけど…」
頭を抱えつつ、自分も昔は駄菓子屋でヤンチャしていたと頭をペシッと叩くヤネさん。そしてレジにはレジ金を抜き忘れないようにメモ用紙が張ってあった。彼の人柄が滲み出ていく。
とある日。
「島さん、オレもうすぐコンビニ夜勤やめるんだ」
ヤネさんは知り合いから飲食関係のお店を手伝って欲しいとお願いされていた。納得してヤネさんを応援すると答える島さん。
そんな話を島さんから聞いた子関。
バックヤードで店長に尋ねていく。ヤネさんといった店員がいたのかと。
「辞めてから1年くらいして1回来たよ…」
「遊びに来たわけじゃなくて強盗しにね」
店長の冗談だと思って笑う子関。当時のことを思い出していく。
店内にはフルフェイスの男性。レジで対応するのは島さん。フルフェイスの男は「かね」と書いた用紙を出していく。島さんの脳裏でヤネさんの教えが脳裏を過ぎっていく。
「お金ならありません」
そういって島さんは手帳を出す。そして以前にヤネさんが張ってくれたレジ金の抜き忘れを防止するメモ帳を見せていく。
島さんはフルフェイスの男がヤネさんであると気付いていた。
「…ドッキリかい、ヤネさん」
辞めてから出来事を語っていくヤネさん。彼は友人に騙されていた。金と名義だけ利用されて借金を背負っていたのだ。
ヤネさんを慰める島さん。
「やり直そう」
店長が休憩から復帰してくる。ヤネさんは咄嗟に店内から退散。ヤネさんのために警察へ通報すると言葉にする店長。島さんは自殺が心配だと言って店の外を探しにいく。
「ヤネさん…ほんとバカね…」
震えながら肩を落とす店長。見つけられずに店へ戻ってくる島さん。店長から警察に通報した事を告げられる。
その後のヤネさん。
警察に自首していた。さらに島さんのいるコンビニへ来る前にもう一件強盗に入っていたのだ。
「やり直したいって…遅かったね…」
「遅くないです…やり直す事はいつからだって…」
現在へ戻る。
島さんに尋ねる店長。ヤネさんは今どうしてるかなと。島さんはこのコンビニに来るを待ってると伝える。
「人手が足りないって言っといてよね」
ここで4話は終了。
島さんも店長も粋である。今回は元コンビニ店員の道を外してしまったヤネさんの物語が描かれていく。形容しがたない人情劇。素晴らしい内容であった。